うせもの宿｜引き寄せられた？不思議な宿を訪れるワケ

うせもの宿【スマホ漫画】
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なぜ客人は、なくしたものが見つかる宿を訪れることができるのか。

必ずなくしたものがみつかる宿となった所以は何なのか。

最後にどんなドラマが待っているのか。

穂積が描く「うせもの宿」を読むと、あちらこちらに散りばめられた「謎」が少しずつ解き明かされ、最終回ではどんな結末が描かれ読者を驚かせてくれるのか気にならずにはいられません。

「宿」自体がどういった宿であるのかは、本編で語られていくのですが、宿でなくしたものを探すことができる客人は偶然そこに導かれているのでしょうか。

理屈からいけば、もっと多くの客人が宿泊していてもおかしくないのですが、あの宿が常に宿泊客で賑わい過ぎるとストーリーの厚みや細やかな心情を描ききれないでしょう。

その時々に訪れるひとりひとりの客人と向き合うことで、静寂と奥行きが生まれ読者の心にグッと訴えかけるストーリーとして仕上がっているのでしょう。

そして、そこに登場する客人の人生背景が明かされていくことで、読者側も人として生きていくことで切り捨てられない感情や欲求、自分さえも客観的に見えなかった自分の心を振り返ってしまう瞬間に出会うかもしれません。

そういったことでも、これほどまでストレートで尚且つ人の心に訴えかけてくる心情や情緒の豊かさを描いた、穂積テクニックに魅了されます。

ひとつひとつの章の終わりには、読者としてもさまざまな感情が湧きあがってくるでしょうが、それぞれのエンディングが心に残るそんな作品です。

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ランド(山下和美)｜スマホ漫画で電子コミック試し読み

ランド【スマホ漫画】
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何ともいえない不安のようなものがこの話にはある。

山下和美が作者の『ランド』は神様が目にみえたり、この世・あの世とされるものが一続きになっていたりする世界の物語です。

舞台となっているのは人々が50歳になると「知命」という儀式によってあの世に行くことが当たり前となっている村。

その村で、忌み嫌われる存在である双子が生まれました。

双子はどちらもアン（杏）と名付けられますが、片方は村のしきたりによって山へ捨てられてしまうのです。

もう片方の子、杏は無事に育てられすくすくと成長し好奇心の強い子に育ちます。

そのため普段から周りの人たちが気にもとめないような事に対して疑問を持ち、知りたいという欲求を抱きます。

その欲求を満たすために杏は行動を起こすのですが、その先に待っていたのは……。

物語が全体的に謎に包まれておりなんとなく奇妙な感じを覚える作品です。

この作品のキモはなんといっても物語の世界観だと思います。

非常に繊細に作りこまれた世界観に気が付けばすっかり引き込まれてしまっていることでしょう。

主人公の杏と一緒になって「知りたい」を追い求めていくうちにさらに物語の謎は深まり、やがて予想もしない方向へと動いていきます。

１巻の終わりにはある大きな秘密が明らかになり、驚くとともにますます続きが気になってしょうがなくなるのではないのでしょうか。

読めば読むほど心をつかまれるこの作品独特の雰囲気、世界観を是非一度体験してみてください。

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